望京のフランス系スーパー「カルフール」の入っているビルの4階にある「サイゼリヤ」は、昼、夜いつ行っても満員だ。日本では900店舗くらいのチェーン展開をしているイタリア料理「サイゼリヤ」が、上海市に100%子会社上海薩莉亜餐飲有限公司を設立したのが2003年6月。上海、南京、蘇州、広州と広がり今日現在、北京だけでも20店舗を展開している。
値段が手頃でいろいろな種類のイタリア料理が食べられ、お店も綺麗だし、従業員の仕事振りもてきぱきして、料理で待たされることも無いことから、学生、サラリーマン、OL、家族、アベックとあらゆる世代に人気がある。
この種のビジネスで中国に進出する場合多くが合弁会社となるケースが大半で、株式会社サイゼリヤが100%の独資でスタートしたことは特筆するべきことである。チェーン展開は中国、香港や台湾企業と組む方が中国に進出しやすいと考えられているからだ。
もうひとつは、中国に進出する飲食業は日本料理、居酒屋、ラーメン店、寿司屋、お好み焼き、喫茶店などが多いが、イタリア料理を日本企業が展開する発想はほとんどなかった。ハンバーグはアメリカ、フランス料理はフランス、イタリア料理はイタリアからと常識的に考えてしまう。中国人にあった味と価格そして従業員の質をレベルアップする展開ならどこの国の料理でも、日本から進出する方が成功率が高いことを「サイゼリヤ」は実践してくれたと思う。
一般の中国人は、人気のお店「サイゼリヤ」が日本の会社経営であることは知らないし、わざわざ説明する必要も無いのだ。これからも反日運動があっても何の影響も無いネーミングで、国際企業として活躍する企業の進出に期待したい。
最近のコメント